中山グランドジャンプの全てを知ろう

馬は生まれながらに運動能力を備え、冒険好きな人にとっては最高の相棒です。野山や農地から観光名所まで、長い間人々は乗馬をこよなく愛してきました。馬の驚異的なスピードと強さを、人々は競馬というスポーツに昇華させてきました。

競馬は、世界中でとても人気があります。騎手と馬の驚くべき繋がりによって、競馬というスポーツを観戦することが一層面白くなりました。 アメリカやヨーロッパの競馬場が、最も権威のある競馬イベントを主催することで知られていることは承知の事実ですが、他の国々も独自イベントを主催することに成功しています。そのうちのひとつが、独自の主要競馬イベントを作った日本です。

日本での人気レースのひとつ、中山グランドジャンプ(農林水産省賞典 中山グランドジャンプ)があります。 このイベントについて聞いたことがないなら、ぜひ、ここで知ってください。

中山グランドジャンプとは

中山グランドジャンプは、その名声、難易度、賞金で有名な世界トップクラスの障害競走です。このイベントは、4歳馬以上のサラブレッドを対象としています。他のジャンプレースとは異なり、このイベントは中山競馬場で開催されます。中山競馬場の距離はわずか4,250メートル(約2⅝マイル)です。見るものを驚かせるのは、このレースが中山のオーバルトラック内側の曲がりくねったコースをたどることです。

このレースが人気を博し、特別なものになっているもうひとつの理由は、国内にジャンプレースのために飼育された馬が、ほんの一握りしかないということです。ですから、このレースは国際的な候補者にも開らかれているのです。

このレースは、世界で最も素晴らしい障害競走に含まれるようになりました。日本においてこのレースは、G1競馬レースまたはグレード1障害競走に分類される場合があります。芝で開催されるG1障害競走は、中山グランドジャンプと同じ競馬場で行われる中山大障害の2レースだけです。

レースイベントの詳細

開催時期

中山グランドジャンプが行われる毎年4月中旬を、ファンは待ち焦がれています。このイベントは常に、日本の三冠レースの最初のレグである皐月賞の前日に開催されます。

開催場所

中山グランドジャンプは、常に中山競馬場で開催されます。 このスタジアムの収容人数は165,000人です。 その馬場は、芝、ダート、ジャンプレースにも対応できます。

この競馬場のジャンプコースは芝の馬場です。会場がいくつかの方法で設定できることを考えると、中山グランドジャンプの主催者は、中山大障害と比較して彼らのイベント設定を間違いなく、より際立たせようとしているのが解ります。

レースはどのように行われるか

ジャンプレースは、馬のスタミナとジャンプ能力を楽しめるテストです。 ですから中山グランドジャンプのファンは、このレースで盛りだくさんの障害を期待しています。実際このイベントには、合計12のゲート(高さ3フィートのゲートを含む)、長さ12フィートのウォータージャンプ、高さ5フィートのグランドヘッジが用意されています。

ダートコースは、最終ラップまでゲームの途中に数回交差します。 馬にとって最終ラップでは、まだ約1200メートルを残しています。 レースのこの部分で、馬は外側の芝コースに入る必要があります。 そこで、彼らはレースを終えるために必要な最後の3つのジャンプをこなさなければなりません。

このレースの始まり

中山グランドジャンプは、1934年の中山レーシングクラブ設立時に始まりました。 当時は大障碍特別競走と呼ばれていました。 1948年、このイベントは中山大障害に改名されました。 そして、農林水産省賞典 中山グランドジャンプに改名されたのは1999年のことでした。 これは、同じ会場で秋に行われる農林水産省賞典 中山大障害と混同しないようにするためです。

当初、このレースは日本人の参加者のみに限定されていました。 しかし、人気が出るにつれて主催者は、イベントがさらに成長できるように国際的な競争相手を受け入れることを決定しました。

これまでのところ、このイベントは世界で最も困難な障害競走のひとつとして知られています。 それとは別に、より一層人気のレースになった要因のひとつは、100万ドルを超える可能性のあるその巨大な優勝賞金です。

受賞者

1999年以来、このイベントは多くの参加者が印象的なパフォーマンスを見せています。このレースが改名されて以来、活躍してきた勝馬の簡単なリストを以下にまとめました。受賞者たちについてもう少し学ぶために、彼らが勝ったシーズンのいくつかの情報を含んでいます。

  • 1999年 – メジロファラオ

中山グランドジャンプの初優勝者は、彼のキャリアの中で8-3-2-28の記録を保持したメジロファラオでした。彼はレースで優勝した後、2000年まで競技を続けました。春麗ジャンプステークスが彼が最後に走ったレースになりました。

馬齢6歳
騎手大江原隆
調教師大久保洋
馬主メジロ商事
生産者メジロ牧場
アレミロード
メジロストーク
記録時間4分56.2秒
  • 2000年 〜 2001年 – ゴーカイ

1993年生まれのゴーカイは、彼の絶頂期に有名になった馬です。 中山グランドジャンプで2タイトルを獲得したほか、他の主流ジャンプレースでもタイトルを獲得。これらのイベントには、東京ハイジャンプ、東京オータムジャンプ、福島ジャンプステークスなどがあります。

馬齢7歳/8歳
騎手横山義行
調教師郷原洋行
馬主吉橋 計
生産者タイヘイ牧場
ジャッジアンジェルーチ (アメリカ)
ユウミロク (日本)
記録時間4分43.1秒(2000)4分52.3秒 (2001)
  • 2002年 – セントスティーヴン (ニュージーランド)

セントスティーヴンは、中山グランドジャンで優勝した最初の国際馬でした。 彼が出場した期間、合計$ 1.26米ドルの賞金を獲得しました。 また、レースキャリア中、70-15-6-4の記録を保持しました。

馬齢8歳
騎手クレイグ・ソーントン
調教師ジョン・ウィラー
馬主ジョン・ウィラー
Hula Town(ニュージランド)
Gabby(ニュージランド)
記録時間4分50.9秒
  • 2003年 – ビッグテースト

1998年に日本で生まれたビッグテーストは、2003年シーズンのタイトルを獲得し、セントスティーヴンの連勝を阻止することにに成功しました。 引退後、25-6-3-3の記録を残しています。

馬齢5歳
騎手常石 勝義
調教師中尾正
馬主ビッグ
生産者ノーザンファーム
ノーザンテースト
クラフテイワイフ
記録時間4分48.9秒
  • 2004年 – ブランディス

1997年に生まれた鹿毛馬のブランディスは、7歳の時にふたつのメジャータイトルを獲得しました。彼は、中山グランドジャンプでタイトルを獲得する3か月前、2004年1月に中山大障害のタイトルを手に入れています。

馬齢7歳
騎手大江原隆
調教師藤原辰雄
馬主サンデーレーシング
生産者ノーザンファーム
サクラバクシンオー
メゾンブランシュ
記録時間4分47秒
  • 2005年 〜 2007年 – カラジ(オーストラリア)

1995年生まれのカラシは、アイルランドで飼育された障害競走馬チャンピオンです。 中山グランドジャンプ初の3年連続チャンピオンになり人気を博しました。この称号とは別に、2018年にAustralian Racing Hall of Fame (オーストラリア競馬名誉の殿堂)入りも果たしています。

馬齢10歳〜12歳
騎手ブレット・スコット
調教師エリック・マスグロ
馬主ピアース・モーガン
生産者His Highness the Aga Khan’s Studs S.C.
Kahyasi (アイルランド)
Karamita (アイルランド)
記録時間4分50.4秒 (2005)4分50.8秒 (2006)4分50.4秒 (2007)
  • 2008年 – マルカラスカル

マルカラスカルは引退した時に、10-2-3-17の記録を保持していました。 彼が競技した最後のレースは中山大障害でした。 今日、この黒鹿毛の馬はすでに19歳です。

馬齢6歳
騎手西谷 誠
調教師増本 豊
馬主河長産業
生産者社台ファーム
グラスワンダー
トレアンサンブル
記録時間4分57.7秒
  • 2009年 – スプリングゲント

2009年チャンピオンのスプリングゲントは、引退する前に10-4-5-31の記録を保持していました。 彼の最後のレースは2013年12月21日に中山競馬場で開催されている中山大障害でした。

馬齢6歳
騎手白浜雄造
調教師野村彰彦
馬主加藤春夫
生産者堀弘康
オペラハウス
スプリングマドンナ
記録時間4分49.1秒
  • 2010年 – メルシーモンサン 

2005年生まれで16歳のメルシーモンサンは、そのキャリアの中で9,810万円を稼ぎました。 2013年4月13日中山グランドジャンプでの最後のレースの後、2-1-0-22の記録を保持しました。

馬齢5歳
騎手高野 容輔
調教師武 宏平
馬主永井康郎
生産者三石ファーム
アドマイヤベガ
カネショウダイヤ
記録時間5分3.5秒
  • 2011年 – マイネルネオス

マイネルネオスは、ステイゴールドという名前の人気サラブレッド競走馬の仔馬です。 彼の父や兄弟と同様に、マイネルネオスも受賞歴のある競走馬になりました。 そして、素晴らしい記録を残しました。 最後のレースは2013年の中山グランドジャンプでした。

馬齢5歳
騎手稲葉 隆一
調教師田中 剛
馬主サラブレッドクラブ・ラフィアン
生産者ビッグレッドファーム
ステイゴールド
マイネプリテンダー
記録時間5分2.9秒
  • 2012年 –  マジェスティバイオ 

14歳の鹿毛馬は、その印象的な勝利で国内で最も人気のある馬の一頭となりました。 5歳で中山グランドジャンプを制したほか、4歳で中山大障害の称号を手にしています。

馬齢5歳
騎手柴田大知
調教師田中 剛
馬主バイオ
生産者清水牧場
オペラハウス
ハイグレードバイオ
記録時間5分2.9秒
  • 2013年 – ブラックステアマウンテン(アイルランド)

ブラックステアマウンテンは、ヨーロッパで訓練を受けた最初の馬で、鮮やかにレースを制しました。この鹿毛馬は、かつてロイヤルハントカップのタイトルを保持していた受賞歴のあるImperial Balletの仔馬です。父の名声の下、 2009年にレースキャリアを開始してすぐに大きな勝利を収めました。

馬齢8歳
騎手ルビー・ウォルシュ
調教師ウィリー・マリンズ
馬主スザンナ・リッチー
生産者ミセス・JM・マリンズ
Imperial Ballet
Sixhills
記録時間4分50.5秒
  • 2014年 – アポロマーベリック

2009年に生まれた現在15歳のアポロマーベリックは、ジャンプレースでその名をよく知られています。 2014年に中山グランドジャンプで優勝する前、2013年にはふたつのメジャータイトルを獲得しました。中山大障害と東京ジャンプステークスです。

馬齢5歳
騎手五十嵐 雄祐
調教師堀井雅広
馬主アポロサラブレッドクラブ
生産者藤本友則
アポロキングダム
オメガファスター
記録時間4分50.7秒
  • 2015年 –  アップトゥデイト 

アップトゥデイトは、2010年に生まれた芦毛のスタリオンです。2012年にレースのキャリアを開始したこの馬は、9つのメジャータイトルを獲得しています。 馬主が変わっても、全てのレースで素晴らしいレース記録を保持しています。

馬齢5歳
騎手林 満明
調教師佐々木晶
馬主今西宏枝
生産者ノースヒルズ
クロフネ
リニアミューズ
記録時間4分46.6秒
  • 2016年 〜 2020年 –  オジュウチョウサン

10歳のオジュウチョウサンは、中山グランドジャンプで5連覇を達成した初めての馬です。若い頃からすでに、15の異なるメジャータイトルでその名前を掲げてきました。 かつてゴーカイが記録した数字を破った後、歴代最速タイムを記録しています。

馬齢5歳〜9歳
騎手石神深一
調教師和田正一
馬主チョウサン
生産者坂東牧場
ステイゴールド
シャドウシルエット
記録時間4分49.64秒 (2016)4分50.8秒 (2017)4分43秒 (2018)4分47.6秒 (2019)5分2.9秒 (2020)

まとめ

中山グランドジャンプの馬と騎手、すべてが素晴らしいことがお解りいただけたと思います。競馬場にあるすべての障害を克服する能力を備えた多くの馬たちが、毎シーズンどんな展開をするのか、多くの人たちが知りたいと思っていることは間違いありません。迷ってる暇はないですよね?さあ、4月を待ってお気に入りの馬に賭けてください!

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