「ばんえい競馬」とは?徹底解説!

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あまり知られていないかもしれませんが、競馬は世界で最も人気があって、そして最も歴史の長い競技のひとつです。驚くなかれ、世界中に何百万人もの観客がいる上、1千億円規模の市場と言われています。

日本は一般的にテクノロジーの先進国として世界的に著名ですが、競馬への愛情が強いことでも知られています。毎年21,000以上の競馬レースが開催されており、競馬イベントの大半は日本中央競馬会(JRA)と地方競馬全国協会(NAR)によって運営されています。

JRAは、首都圏にある10の主要競馬場で行われる競馬イベントを統括しています。一方、NARは全国の地方競馬を統括しています。日本で開催される競馬には、ジャンプレース、フラットレース、ばんえい競馬の3つの種類があります。

日本の競馬文化の素晴らしさは、競馬初心者向けの多くの博物館が存在すること。そして、それは競馬イベントが実際に開催される場所にあることです。

初めて耳にする方も多いかと思われますが、「ばんえい競馬」とは、騎手が乗った重いソリを馬が牽引するレースで、北海道の帯広競馬場で行われています。

当初は、馬が材木や農機具を載せたソリを引く農作業として始まりました。また、明治時代末期に行われた祭りで、馬の力や速さを試す方法として行われていました。

その後、ばんえい競馬の人気は高まり、北海道の北見市、帯広市、岩見沢市、旭川市の4つの都市に広がっていきました。現在、ばんえい競馬が行われているのは帯広だけで、毎週土・日・月曜日に開催されています。

ばんえい競馬は、まさに唯一無二の競技です。平坦なコースを走るフラットレースに比べて、障害物を乗り越える際に騎手は特殊な技術でバランスを取る必要があります。そしてこの競技を盛り上げているのは、大きな歓声を上げながら一緒に走り回る観客たちです。

ばんえい競馬は馬の走る「速さ」ではなく、馬の「強さ」を競うものであるため、他の格下のレースに比べて馬の勝ちタイムも遅め。更に面白いのが、レースの合間や最中に手作業で馬場が補修されることです。

冬期に開催される場合は、暖房システムが使用されます。一方、乾燥している場合は、トラック全体に水を噴霧します。これは、馬、騎手、観客を苛立たせる可能性のある余分なほこりが飛び交うのを防ぐためです。

ここでは、ばんえい競馬の2021年トップ騎手をご紹介します。

順位騎手名 勝率2位勝率獲得賞金
1阿部 武臣0.1610.322¥36,676,500
2松田 道明0.1670.306¥17,410,000
3金田 利貴0.1540.276¥13,825,500
4鈴木 恵介0.1150.272¥25,535,000
5船山 蔵人0.1160.219¥14,151,000
6藤本 匠0.1160.220¥16,958,500
7渡来 心路0.1060.251¥14,041,000
8西 謙一0.1030.251¥16,524,000
9長澤 幸太0.1140.163¥10,374,000
10西 将太0.0990.184¥11,463,000

そして、ばんえい競馬の2021年トップ調教師もご紹介します。

順位調教師名勝率2位勝率獲得賞金
1松井 浩文0.1490.254¥22,303,000
2坂本 東一0.1350.274¥35,545,500
3久田 守0.1210.288¥14,892,500
4服部 義幸0.1370.218¥9,608,000
5西 弘美0.0860.201¥14,271,000
6金田 勇0.1270.274¥18,975,500
7村上 慎一0.1130.231¥15,732,500
8鈴木 邦哉0.1080.186¥9,186,000
9槻舘 重人0.1390.254¥16,357,000
10岩本 利春0.0960.169¥10,324,000

特徴

ばんえい競馬が他の競馬と違うのは、ソリの後端がゴールして初めて競走馬と騎手が勝者となること。ばんえい競馬は、いわゆる「荷役の仕上げ」が重要だと言われていて、馬はレースの途中で止まることが許されています。

他の競馬レースに比べて、ばんえい競馬で使用される馬場は水分を多く含みます。競馬場の水分量は電光掲示板にも表示されます。これは単純に、馬がソリを引きやすくするためで、競馬場が乾燥しすぎていると、競走馬はもちろん、騎手もレースを完走するのが難しくなります。

チケット購入

ばんえい競馬の馬券購入はとてもシンプル。場内の案内所や自動販売機で購入することができます。馬券を手に入れたら、あとは勝馬投票券に記入するだけ。マークカードは青、赤、緑、紫の4種類あります。初心者の方は、青か赤のカードから初めることをお勧めします。

コース

帯広競馬場の全長は200メートル、幅は21メートル。そして、第1ジャンプの高さは1メートル、第2ジャンプは1.7メートルです。面白いのは、レースを見ながら競争馬と一緒に走ることができる「エキサイティングゾーン」というスペースが確保されていることです。

使用されるダートトラックは、砂地に敷かれたロープで区切られています。全部で10レーンあり、2つの丘状の障害物が用意されます。一見簡単そうに見えますが、完走するまで騎手はソリから落ちないようにバランスを取る必要があるため、長い手綱を鞭のように使い、足元には重りの板が置かれます。

また、観客は競馬場の南側にある小さなホースパークで、ポニーや馬、ウサギなどと一緒に遊ぶことができます。ただし、動物たちを驚かせて興奮させないように注意してください。乗馬を楽しんだ後は、記念写真を撮るのを忘れずに!

そして、グランドスタンドの3階にあるプレミアム・ラウンジでは、お土産を購入することもできます。ショッピングしながらレースを観戦できるのが大変うれしいポイント。

また、周辺にはレストランがあり、日本の伝統的な食事をお楽しみいただけます。

注:競馬場はJR帯広駅から徒歩20分ほどです。また、バスで「競馬場前」バス停で降りることもできます。

ばんえい競馬の競走馬3品種

ばんえい競馬に積極的に参加している馬の品種は、ベルギー産、ペルシュロン産、ブルトン産です。この3種の競争馬は、サラブレッドの平均体重に比べて2倍の重さがあります。

ベルギー産

現代のベルギーのブラバント地方で見られる馬の品種。ベルギー馬は最も強くて重い馬種のひとつとして知られています。平均的なベルギー馬の体重は900キロ前後で、農作業に使われる馬種です。そして、ベルギー馬は肉質が柔らかいことでも知られており、一部の国では料理として提供されています。

ペルシュロン産

フランス西部を発祥とする馬の品種。知性的で労働を厭わないことでも知られています。当初は戦場での使用目的で飼育されていましたが、やがて農作業にも使われるようになりました。平均的な馬の体重は1200キロほどです。

ブルトン産

フランス北西部に生息するブルトン馬は、通常栗色をしています。筋肉質な体格と短い首が特徴的です。ブレトン馬には様々な種類があります。

  • Corlay Breton(コーレイ ブルトン):鞍仕事に使われ、最も小さいタイプ
  • Postier Breton(ポスティア ブルトン):その強さと抵抗力で知られている
  • Heavy Draft Breton(ヘビー ドラフト ブルトン):農業や軍事に使用される大型タイプ

服装について

ばんえい競馬は通常の競馬大会とは異なるので、動きやすい服装で、かつ防寒のために厚手のものを準備しましょう。競争馬と一緒に走りたい場合は、サンダルやヒールの高い靴は避けてください。

そして、レース中に小雨が降ることもあるので、傘や帽子の準備を忘れずに。賭け金を記入するための筆記用具を持参することもお勧めします。

また、周辺を散策するのに十分な時間を確保できるよう、レース開始の60~90分前には会場に到着することをお勧めします。他のアクティビティを予定している場合は、さらに時間を確保すると良いでしょう。入場料は約100円です。

競馬で賭ける際のコツ

最初は賭けることを不安に感じるかもしれませんが、基本を理解すれば必ずコツがつかめます。始めはレースを見るだけでも大丈夫ですが、競馬観戦には賭けがつきもの。ここでは、そんな方のために、競馬の賭け方を簡単にご紹介します。

事前準備をちゃんとしよう

実際に賭ける前に、事前調査をお勧めします。徹底的に調査しなくても良いので、競走馬の長所と短所を見極められるように、騎手、調教師、競争馬に関する簡単な情報を集めておきましょう。

計画のある賭けを目指そう

大きな損失を出さないように、賭けの計画をしっかりと立てるのは重要です。自分に合った賭け金の上限を定めて、不必要に使いすぎないよう賢く賭けましょう。

以下に一般的な賭け方をいくつかご紹介します。

  • Win(ウィン):選んだ馬が1位になること
  • Show(ショー):選んだ馬が1位、2位、3位のいずれかになること
  • Place(プレイス):選んだ馬が1位または2位になること
  • Exacta(エグザクタ):選んだ2頭が1位と2位になること
  • Trifecta(トリフェクタ):選んだ3頭が順に1位、2位、3位になること
  • Superfecta(スーパーフェクタ):選んだ4頭が順に1位、2位、3位、4位になること
  • Quinella(キネラ):選んだ2頭が1位と2位、1位と3位、2位と3位のいずれかになること

お気に入りの馬に注目しすぎないように

自分のお気に入りの馬を見つけるのは悪いことではありませんが、勝つために視野を広げ、他の馬に賭けることもお忘れなく。お気に入りの馬が常に勝つとは限らないので、1頭の馬にすべてを賭けるよりも賭け金を分散することを覚えておきましょう。

基本的なことは調べておこう

ばんえい競馬を存分に楽しめるよう、基本的なことは時間をかけて調べておくことをお勧めします。例えば、観客が馬と一緒に走りながら競技が行われるということを知っておけば、馬場でビックリすることもないでしょう。この競技の文化を理解することが大切です。

競馬のコミュニティは想像以上に大きいので、馬場で同じ趣味を持った人と出会える可能性も多いはずです。ただ、常に周りに対する礼儀を忘れないように気をつけましょう。

ばんえい競馬は実際のところ競馬初心者向けではないかもしれませんが、誰もが楽しく鑑賞できることは間違いないでしょう。「初心者だから…」と戸惑わず、是非楽しんでください。北海道への旅行を予約して、賭けてみませんか?

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